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【科学捜査研究所】科学捜査研究所で薬学の知識を活かす。

薬学部卒業後の進路


辻 智也さん

愛知県警察本部 刑事部

科学捜査研究所 法医鑑定室 係長

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 「鑑定・検査に求められるのは正確性です。誤った検査結果を出してしまうと、間違った方向に捜査が進み、事件解決が遠のいたり、冤罪につながったりすることがあるため、私たちの業務は大きな責任を負っています」と話すのは、愛知県警察本部科学捜査研究所(以下「科捜研」という。)の法医鑑定室に所属する辻智也さんだ。

 辻さんは、大学時代、科捜研に就職した部活の先輩の話を聞くうちに「人の役に立つ仕事に就きたい」と思い、現在の仕事を選んだ。

 科捜研は、捜査員からの依頼に基づいて各種鑑定を行う専門機関で、専門分野で研鑽を積んだ研究員が、犯罪や事故の現場で採取された証拠を科学的に鑑定・検査し、犯人の特定又は犯罪を立証するなどして捜査活動を支えている。

 科捜研は、都道府県によって名称が異なるが、愛知県警察の場合、DNA型鑑定又は防犯カメラの映像から犯人を特定する法医鑑定室、違法薬物や毒物、放火に使われた油類などを鑑定する化学鑑定室、銃器や刃物の鑑定又は防犯カメラに残された映像から犯行車両を割り出す物理鑑定室、筆跡や印影又は紙幣やパスポートなどの印刷物の鑑定や、ポリグラフ検査を使って犯人しか知りえない情報を知っているかどうかの鑑定を行う文書心理鑑定室に分かれている。

 研究員は、採用後の約1カ月間、警察学校で警察組織の一員としての研修を受け、その後3カ月間、千葉県にある警察庁科学警察研究所で専門的な鑑定技術などを修得する。


現代の犯罪捜査に欠かせない存在


 愛知県内で起こった犯罪の資料は、その多くが科捜研に持ち込まれるために、気の休まる時間はない。持ち込まれた資料を鑑定し、その結果を捜査員にフィードバックするまでに、早くて2週間はかかるという。「捜査員の要請で年に数回、事件現場に行き、鑑定資料を採取するためのアドバイスをします」と辻さん。鑑定技術は日々進歩しており、常に新しい情報や技術を修得するために論文などにも目を通して自己研鑽しているという。

 犯罪は高度化・複雑化し、DNA型鑑定を実施した鑑定資料の数は年々増えている。「鑑定だけでは事件は解決しません。捜査員の聞き込みや取り調べ、鑑識活動で得られた証拠など、それらすべてが総合的に判断されて初めて事件解決につながります。その中で科捜研の研究員は後方支援的な立場ですが、現代の犯罪捜査には欠かせない存在です」と辻さんは締めくくった。


Profile

辻 智也さん

愛知県警察本部 刑事部

科学捜査研究所 法医鑑定室 係長

2007年薬学部卒業後、愛知県警察本部に入庁。大学時代はアメリカンフットボール部で活躍した。趣味は音楽鑑賞。休日はキャンプ場に行って、家族と楽しく過ごしている。

 
 
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